きっかけは、よくある理由

台湾一周の話をすると、
「すごいですね」
「本格的ですね」
「台湾一周は何キロくらいですか?」
と言われることがあります。
でも実際のスタート地点は、
そんな立派なものじゃありません。
ただの、自転車通勤です。
その自転車通勤を始めた理由は、本当によくあるものです。
運動不足。
それだけでした。
社会人になってからというもの、
運動とはほぼ無縁の生活でした。
健康志向が強い妻は、
「何か運動しな!」
と、いつも心配していました。
自分でも運動不足は分かっていました。
ただ、仕事柄休みが不規則で、
野球やサッカーのように
複数人が集まる運動は続きません。
色々考えたあげく、
「自転車で通勤しよう」
そう思いました。
当時は特に目標もなく、
まして台湾一周など考えてもいません。
「続いたらいいな」
それくらいの軽い気持ちでした。
正直、しんどい日ばかりだった
この頃は、自転車に関しては全くの素人でした。
環島どころか、
世界一の自転車メーカー「ジャイアント」の名前すら
知りませんでした。
なので最初の一台は、
お店の店員さんおすすめのクロスバイク。
こだわりもなく、
言われるがままに選びました。
実際に始めてみると、
当然ですが、楽なことばかりではありません。
通勤距離は、せいぜい30分ほど。
それでも、
夏は暑く、冬は寒い。
雨の日は最悪です。
仕事で疲れた体で自転車に乗って帰るのは、
正直しんどかった。
楽をしたくて、
車通勤を選んだ日もありました。
それでも、
なぜか完全にはやめませんでした。
続いた理由は、数字じゃない
「人は、見たいものしか見えない」
誰の言葉だったかは忘れましたが、
そんなセリフがあった気がします。
自転車通勤を始めてみると、
意外と身近に
自転車に乗っている人が多いことに気づきました。
学生時代から本格的に乗っている“ガチ先輩”。
ゆるポタ中心のクロスバイク“ゆるポタ先輩”。
漫画の影響でロードバイクを買い、
今では通勤専用になっている後輩。
今までは興味がなかっただけで、
ただ気づいていなかったのだと思います。
距離が伸びたとか、
体力がついたとか、
そういう変化もありました。
でも一番大きかったのは、
「自分で進んでいる」という感覚でした。
ペダルを踏めば前に進む。
止まれば、止まる。
当たり前のことですが、
通勤の中でそれを感じられるのは、
意外と貴重でした。
だから、これからの道の話を書いている
環島は、
ゴールではなくスタートだと思っています。
そこへ向かうまでの過程。
分からなかったこと、
苦労したこと、
そして、楽しかったこと。
自転車通勤という、
地味で、誰にでもある日常から、
少しずつ距離が伸び、
少しずつ景色が変わり、
気がつけば
「環島」という大きな目標ができていました。
台湾一周は、まだ先です。
思っているより、先かもしれません。
それでも、
毎日の通勤でペダルを踏んできたことは、
確実にその道の一部でした。
次は、
もう少し具体的な日常の話や、
台湾で走った短い距離の話も
書いていこうと思います。

環島への道は、
今日も、会社まで続いています。
♂️たいチャリ連載
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