第3話 自転車通勤のある一日

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天気予報から始まる一日

会社に行く前、
まず天気予報を確認するようになりました。

晴れか、曇りか、雨か。
風は強いか。

それだけで、その日の気分が少し変わります。

雨の日や、風が強い日は、正直憂鬱です。

「今日は車にしようかな」

そんなことを考える日もあり、

実際に車で行くこともあります。
(決して“毎日乗ってます”とは言いません)

それでも、自転車で行くと決めた日は、
ヘルメットをかぶり、ペダルを踏みます。

ほんの少しだけ、
自分を誇らしく思いながら。


帰り道は、ちょっとした試練

行きはまだいいのですが、
本当にしんどいのは帰りです。

仕事で疲れた体で、
もう一度、自転車に乗る。

脚は重く、気持ちも少し下を向きます。

正直、

「今日は車で来ればよかったな」

と思う日もありました。

しかも向かい風の日は、
なぜか行きより強く感じるのは気のせいでしょうか。


天気の良い日は、小さな冒険

それでも、天気の良い日は別です。

風が穏やかで、空が高い日。
ペダルを踏むたびに、体が前に進む感覚が気持ちいい。

ただ会社と家を往復しているだけなのに、
少し得をしたような気分になります。

自転車は小回りがきくので、
気になった道に、ふらっと入れるのも楽しいところです。

「今日はこっちから帰ってみよう」

その“ちょっとした冒険”が、
通勤時間を、

ただの移動から小さな楽しみに変えてくれました。


夜道と、安全第一の約束

夜の自転車は、少し怖いです。

車の音、暗い道、
自分の存在に気づいてもらえているか分からない不安。

ライトを点けても、
緊張感がなくなることはありません。

心配性な私は、
フロントライトだけでなく、リアにもライトを点けて、
さらに反射ベストまで着たくなる日もあります。
(たぶん、光りすぎです)

それでも、安全第一。
これは自分との約束です。


ゆるポタ先輩との出会い

自転車通勤を続けているうちに、
職場で同じように自転車に乗っている人と、
自然に話すようになりました。

そのひとりが、
ゆるポタクロスバイクの先輩です。

この先輩が自転車を買ったきっかけは、
子どもの自転車を買いに行ったときに見かけた、
オレンジ色のクロスバイク。

一目惚れして、そのまま即決。

その話を聞いたとき、
「そんな出会いがあるのか」

と少し羨ましく思いました。

通勤の話、道の話、

「この辺、走りやすいですよ」

そんな何気ない会話が増えていきました。

この頃はまだ、
一緒に長い距離を走ることになるなんて、
想像もしていませんでした。


何でもない一日の積み重ね

特別なことは、何も起きていません。

ただ、

天気を見て、
少し迷って、
ペダルを踏んで、
会社に行って、また帰る。

そんな1日を、
何度も繰り返していただけです。

でも今振り返ると、

この何でもない自転車通勤の積み重ねが、
少しずつ、世界を広げてくれていました。

大きな挑戦は、
案外、こういう地味な1日から始まるのかもしれません。

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